2011年10月4日火曜日

浪速今昔百景 大阪中央公会堂(旧中之島公会堂)


浪速今昔百景(四十五)大阪中央公会堂(旧中之島公会堂)



浪速今昔百景(四十五)大阪市中央公会堂(旧中ノ島公会堂)
近代大阪建築のルネッサンス芸術的建造物の代表が中ノ島の公会堂であろう。この公会堂には多くのドラマを残した赤レンガ造りで威風堂々として気品漂う建物で、大阪人の憩いの中ノ島を訪れる人々に大正ロマン感銘を与える。明治四十四年株の仲買人の岩本栄之助が当時の金で百万年を寄付して建設計画が始った。数々も伝説のドラマに出てくる北浜の風雲児と評され、相場師、岩本栄之助は渋沢栄一が団長となった渡米事業団に参加、アメリカ大都市の富豪者や成功者の慈善事業の習慣に感銘を受け、帰国後中ノ島の蔵屋敷廃止後の地域活用に、父の遺産と私財を合わせて百万万円を寄付し公会堂の建設を思い立った。設計は懸賞つき建設設計競技に十三名が参加、結果岡田信一郎氏が一位になり
大正二年に着工し、大正七年に完成した。大公会堂を寄付した岩本栄之助は完成を見ないままに相場の大変動に巻き込まれ破綻、公会堂の完成を見ないまま大正五年に自殺した。建物は鉄骨煉瓦造り地上三階地下一階ネオルネッサンスを基調にバロック風、アーチ状の屋根に特別室には転地開闢の天井絵に壁画が画かれて大阪市民に誇りと親しみを与え残した。戦前戦後通して講演会や演劇が行われロシア歌劇団の公演にヘレンケアーの講演に平成十四年に改装が行なわれ保存に努められ、夜間にはライトアップされ国の重要文化財にしてされた。

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